大阪府貝塚市で農家として江戸時代より6代続いており、昭和33年から水なす農家として水なすの生産加工販売を行なっています。
実はこの地域の農家としてはもともと農地をあまり持っておらず、1/3 は耕作放棄地を借りて農業をしています。
森林伐採に繋がるむやみな農地開拓を行わず、できる限り今ある農地でいかに生産性を高めていけるかを重視した農業に取り組んでいます。
土壌汚染に繋がる農薬の使用を極限まで減らし、土壌づくりに欠かせない肥料に関しては、有機肥料がおよそ80%、化成肥料がおよそ20%の比率で使用しています。
また、近年地球温暖化による気温の上昇についても、ここ数年各メディア様から水なすの品質を保つことが難しいのではないかと聞かれる事も増えてきました。 当園としては水なす生産用ビニールハウスに最新の換気設備を導入し始めており、温度や湿度の管理・液肥や水の管理をこれまで以上に徹底する事で夏の暑さを乗り切り、品質の安定した水なす生産を実現しています。
当園で特に意識している廃棄ロスについて、
水なすの生産を行う上で都度規格外品も出てきますが、そのほとんどは自社で製造する「泉州郷土料理じゃこごうこ」の原料となります。
じゃこごうこの製造過程として、熟成発酵した水なすの古漬けが必要となりますが、古漬けを製造する際に使う水なすはまさにこれまで廃棄されていた規格外品の水なすを使用しています。
規格外品の水なすを自家製のぬか床に漬け込み、長期間かけて熟成発酵します。(2ヶ月以上)長期熟成期間を経て、樽から出し、塩抜きした水なすの古漬けにえびじゃこと生姜を一緒に甘辛く炊き上げて泉州郷土料理のじゃこごうこが完成します。
その際に、使用したぬか床は長期間かけて水なすを漬けることで熟成発酵し、植物性乳酸菌たっぷりの熟成ぬか床となります。 副産物としてできた熟成ぬか床は全て当園のお客様やお取引先様に販売しており、年間数千キロ仕込む熟成ぬか床は、近年自宅でぬか漬けを漬けて楽しむ習慣が生まれた事もあり、当園でも常に在庫が少ない状況になるほど人気商品となりました。 また、近年では加工用に規格外品の水なすを飲食店様や加工業者様への卸し販売も行なっており、おかげさまで現在では余った規格外品の水なすを家族で食べるには少し足らないほどになっています。
また、当園直売所での販売においても生産に需要が追いつかず、一番人気の水なす漬けをはじめとした各種商品は賞味期限が短い商品ばかりですが、4月〜9月の営業期間中、廃棄ロスゼロを実現しております。
近年は時代の変化が早く移り変わりの激しい世の中ですが、いつの時代にも必要な旬の小さな贅沢をお届けできるよう、これからも全国の皆様に愛される農園を目指し、日々努力を続けていきます。
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